平野町街園がさらに美しく生まれ変わりました!
インタビュー御堂筋と平野町通の交わる平野町3丁目交差点に位置する「平野町街園」。当会が大阪市により、御堂筋の道路協力団体に指定された(2020年10月)のを機に、「御堂筋ビジョンに基づく、道路協力団体としての道路空間の高質な維持管理」と「地球環境の変化や経済社会の変化などの様々な変化に対応するモデル(環境、サスティナブル、ローメンテナンス)」を目的として、2021年3月に再整備を行いました。
平野町街園とは?
平野町3丁目交差点に位置する歩道上の4つの植込みの総称。2004年より当会の活動として、国土交通省ボランティアサポートプログラム、大阪市グリーンコーディネーターの制度を使い、また様々な主体にもご協力いただき、再生プロジェクトとして修景、維持管理を行ってきました。
地球環境に適応したサスティナブルな植栽地
今回の再整備のテーマは、「環境に適応した宿根草ガーデン*1」。このような植栽地はニューペレニアルムーブメントなどと呼ばれ、世界各地に影響を及ぼし続けています。
・季節変化による植物の自然な姿(紅葉、枯れ姿など)が都会に調和し美しく見えるような植栽デザインです。
・緑だけでなく色彩豊かで変化があり、上質な美しさがあります。
・植物育成環境を考慮した設計と維持管理計画によりローメンテナンス*2で美しさを実現しています。
*1 園芸では多年生草本全般を指し、常緑のものや落葉して地上部が枯れるものなどがある。一度植えると毎年決まった時期に咲き、花が終わっても株が残る宿根草は、一年草のように毎年苗を植える必要がない。
*2 土地の環境や条件にあった植物を用い、植物の生育パターンに沿った適切な時期に、剪定、切り戻しなどを行うことで、植物本来の自活力を最大限に引き出すメンテナンスのこと。
グリーンチーム代表・月ケ洞さんにお話を伺いました!
日頃、御堂筋コンテナガーデンのコーディネート・維持管理を行っていただいている株式会社グリーンチーム様。今回の再整備もご担当いただきました。代表の月ヶ洞さんに工夫された点などお話しを伺いました。
Q1 今回の整備で工夫された点は何ですか?
月ヶ洞さん 季節によって状態の変わる宿根草のデザインや、どの角度からも美しく見えることを工夫しています。特に後者に関しては、何度も通りを歩いて検証しました。
また、植えたばかりの宿根草はまだ小さいので、完成時に見栄えがするようにフォーカルポイントにラナンキュラスラックス、隙間に一年草を植えています。
今回は約50種類の宿根草を使用していますが、その全ての組み合わせでデザインをし、また発注の段取り・タイミング、そして植える順番を考えるにはかなりの労力がかかりました。
整備前の植物を撤去している様子(左)、配置に沿ってマーキングした土壌(右)
Q2 デザインは4つの植え込みでそれぞれ違うのでしょうか?
月ヶ洞さん 違います。植物が元気に育つよう、日当たりや風通し・乾燥などの環境面を考慮する必要があるのですが、季節によって違いがあるので年間を通して検証しました。元々植っていた植物の状態から推測したりもしています。
Q3 今回のプロジェクトに込めた思いはありますか?
月ヶ洞さん 公共の場の植栽は維持管理が大変なので、丈夫なものを植えておき、年に数回ほど刈り込みをするだけのところがほとんどです。今回の整備が「こういうこともできるんだ」と伝えられる一つの例になったら良いなと。それが街の景色がより綺麗になっていくことに繋がると思います。
▼月ヶ洞さんに創業のきっかけや、やりがいをお伺いしました!
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彩りを変え、さらに美しくなった平野町街園。春の日差しも相まって、気持ちがふんわり温かくなるような空間を演出されています。